こんにちは、はるかぜ鍼灸接骨院の遠藤です。
今回は、水分摂取の大切さについて書いていこうと思います。普段から水分を摂取しない方はいないと思います。しかし、摂取量が少なかったり、利尿作用の多い物にかたよって摂取していたり、人によって様々な取り方をしていると思います。この部分が皆様の健康に大きく関わっているのではないかと思います。長文ですが、ご興味のある方はお読みください。
私たち人間の体は、成人では約60~65パーセント、老人では50~55パーセントが水分と言われています。例えば体重60㎏の人で例えると水分は42㎏ということになります。 体内の水は、大きく細胞内液と細胞外液に分けられます。細胞内に存在する細胞内液は、体内水分の約3分の2を占めています。
残りが細胞外液です、体内を循環する血液とリンパ液、細胞と細胞の間に存在する細胞間液に分けられます。血液は、体の隅々まで酸素、栄養、ホルモンなどを運ぶ重要な役割を担っていると同時に、老廃物や過剰な物質を運び出し、体外に排泄するという大切な働きをしています。その血液の半分以上は血漿(けっしょう)という液体です。そして、血漿のほとんどが水でできています。血漿にはナトリウムイオン、塩化物イオン、タンパク質などさまざまな成分が溶けていて、体に必要な栄養や酸素は、この水分にのせて運ばれています。
体内のすべての血液は、循環の過程で腎臓を通過し、クリーニングされています。このクリーニングがおこなわれなければ、体内に老廃物が溜まってしまうのです。腎臓は、血液の中の不要物を多量の水(1日に170~180リットル)とともにろ過し、その後まだ必要なものと水分を再び吸収し、残った不要物と水分を尿として膀胱へ送っています。成人で健康な人の平均的な1日の排尿量は、約1.2リットル。最低でも500ミリリットルの尿を排泄しないと老廃物を出し切ることができないと言われています。
腎臓は。水分の補給が少なければ尿を濃縮し水の排出を減らし、多ければ尿の量を増やして余分な水分を放出し、体内水分量のバランスをキープしています。
体内の水不足は、さまざまなトラブルを引き起こす原因になります。熱中症や脱水症状なども水分不足が引き起こす状態です。
のどが渇いたと思ったときには、すでに体内の水が不足している可能性があります。渇きを感じる前に、水分を補給するようにすると良いと思います。
水分補給3つのコツ
1 習慣をつける
起床後と就寝前、コップ1杯(200ml)の水を飲む習慣をつけましょう。これだけでも400ml摂取することができます。
2 ペットボトルは小より大を
ミネラルウォーターを利用する場合は、500ml入りサイズをこまめに開けるよりも、手元に2000ml入りくらいの大きなものを用意しましょう。ボトルに目盛りを入れて、それを参考にしながら飲むのもオススメです。
3 水に風味をつける
キュウリやレモン、ベリーなど、野菜やフルーツを水に加えてデトックスウォーターとして飲むのも良いと思います。砂糖や添加物なしでヘルシーに飲めるばかりか、水溶性の栄養素もたっぷり摂れますよ。最近なら味付きの水もありますよね。
次は水分補給と電解質バランスについて書いていこうと思います。
電解質にはさまざまな種類があり、それぞれ体のなかで大きな役割を果たしています。電解質のバランスが悪くなるといろいろな症状が出てくると同時に、電解質のバランスが崩れたことは体のどこかで異常が起きていることのサインにもなります。
では電解質とは?
人間の体の約60%は水分です。水分すなわち体液にはさまざまな物質が溶け込んでおり、その物質は電気を帯びる電解質(イオン)と、電気を帯びない非電解質に分けられます。
そしてさらに、電解質は水に溶けると陽イオンと陰イオンに分かれます。
電解質は、その種類にもよりますが、主に下記のような重要な役割を果たしています。
神経や筋肉機能の調整
酸と塩基のバランスの維持
水分バランスの維持
電解質は体内で合成できないので、食事から摂取しなければなりません。電解質の不足では欠乏症や不調の原因となりえます。
補給に適した飲み物で市販のスポーツドリンクなどがあります。
スポーツドリンクは合理的な飲み物で水分だけで無く、体に必要な栄養分が溶け込んでいるので同時に摂取出来るすぐれものです
そして自宅でも簡単に作れるようです!!
水1リットルに対し、砂糖40g+食塩3g
水分をより効率的に補給し、かつ電解質バランスも整える。そういった部分からも風邪の予防や筋肉の不調、身体の不調を予防していきましょう。
次は水分補給と利尿作用について書いていこうと思います。
通年通して感じることは来院する患者様で脱水気味の方が目立ちます。水分をしっかりととっていますか?とたずねるとしっかりとっていますと答えます。しかし、症状は脱水時に起こる症状。問題は水分補給をしている飲み物にありました。
主にどんな飲み物をとっているのかたずねると緑茶、紅茶、コーヒーが主です。とのこと、、、、
お茶での水分補給は、場合によってはおすすめではありません。汗とともに失われる塩分が含まれていないため、スポーツ中や汗を多くかいたときには、別の物での水分補給を心掛けましょう。また、尿の排出を促す作用がある点にも注意が必要です。
熱中症対策としての水分補給には、スポーツ飲料や経口補水液を活用しましょう。お茶と同様に利尿作用がある、コーヒーやアルコールは避けましょう!
利尿作用のある物質としてカフェインやカリウムがあげられます。
カフェインはコーヒー豆、マテ茶を含む茶葉、カカオ豆、ガラナなどに天然に含まれている食品成分の一つです。カフェインの一日当たりの摂取量と主要摂取源は国や食生活により異なりますが、コーヒーと茶の2つが最も突出した摂取源です。
また、コーヒーや茶葉から抽出されたカフェインについては、清涼飲料水などに苦味料等の用途で食品添加物として使用されていますカフェインを多く含む主な食品は、国内で日常、嗜好品として飲まれるコーヒー及び茶類です。 また、清涼飲料水のエナジードリンクや眠気覚まし用のドリンクは、コーヒー・ココア類、茶類よりも更に多くのカフェインが含まれているものがあります。
カリウムが多く含まれる飲み物は、果実使用のジュース、特に濃縮還元やストレートや豆乳のカリウム量が多くなっています。腎臓病等でカリウム制限のある方は、飲む量に気をつけましょう。
食品の成分表示をみると書いてあるのでよく観察してみてください。
水分補給として一度に大量の水を摂取すると、かえって体内の電解質バランスを崩して体調不良を引き起こしてしまいます。飲む量は、かいた汗の量を目安にし、汗で失われる塩分(ナトリウム)もきちんと補給しましょう。
私たちの身体には、約0.9%の食塩水と同じ浸透圧の血液が循環しています。また汗をかいた肌をなめると塩辛い味がすることからわかるように、汗にはナトリウムが含まれています。大量に汗をかいてナトリウムが失われたとき、水だけを飲むと血液のナトリウム濃度が薄まり、これ以上ナトリウム濃度を下げないために水を飲む気持ちがなくなります。同時に余分な水分を尿として排泄します。これが自発的脱水症と呼ばれるものです。この状態になると汗をかく前の体液の量を回復できなくなり、運動能力が低下し、体温が上昇して、熱中症の原因となります。
よく質問されるのが、水だけじゃダメ?という質問なのですが、汗をかいたら塩分(ナトリウム)の補給も必要です。脱水時は、水分とともに適量の塩分をとることが重要です!水分だけで考えるのではなく、味噌汁やせんべいなども塩分を摂取するにはよいのではないでしょうか。
長時間運動を続ける場合には、ナトリウム濃度をやや高くすることが必要です。長時間の運動では、血液のナトリウム濃度が低下して、熱けいれんが起こることが報告されています。
また、糖を含んだ飲料が推奨される理由としては、腸管での水分吸収を促進することが挙げられます。主要な糖であるブドウ糖は、腸管内でナトリウムが同時にあると速やかに吸収されます。そしてそれらに引っ張られ水分も吸収されるというのがそのメカニズムです。
ロジカルに考えていくとこんなにたくさんの事柄が出てくるのですが、つまるところ水分摂取の大切さとコツさえ分かっていれば、防ぐことの出来る、ケガや病気、体調不良がたくさんあるということです。