アキレス腱滑液包炎について
2018-03-16
こんにちは!スタッフの影山です。
だんだんと寒さが和らいで春が近づいてきましたね。
暖かくなれば自然と身体も動かしやすくなるというものですが、皆様は足を痛めてはいませんか?
足の怪我の中に「アキレス腱滑液包炎」というものがあります。名前の響きから「アキレス腱炎」に似ていますが、
どういった症状なのか、調べていきましょう。
まず最初に、アキレス腱周りの構造を紹介します。(下図参照)
アキレス腱の滑液包は、かかとの後方の皮膚とアキレス腱の間の滑液包(アキレス腱後方の滑液包)か、アキレス腱がかかとの骨に正面側で付着する部分の滑液包(アキレス腱前方の滑液包または果後部の滑液包)の2つがあります。
滑液包というのは、関節の中にたまっている関節液(滑りを良くする油のようなもの)をためておく袋の事をいい、歩行時、走行時の足から加わる衝撃、足首の可動による衝撃などを吸収するクッションの働きを持っています。
しかしこういったクッションの機能も無限に続くとはいきません。筋肉の疲労による硬直で繰り返し踵(アキレス腱周り)に刺激が加わったり、慣れない靴や新調した靴、特にヒールやパンプスなど踵周りが硬かったり鋭く細い靴を履き続けていると、最終的に「アキレス腱滑液包炎」を引き起こす結果となります。
このアキレス腱滑液包炎ですが、場所によって2種類に分けられます。前者の原因によって起こる「アキレス腱踵骨後部滑液包炎」と後者の原因によっておこる「アキレス腱皮下滑液包炎」というものです。この2つは症状が出る場所が異なるだけで、同じような症状が出てきます。
出てくる症状ですが、踵の後ろの発赤、痛み、熱感といった急性の症状がまず先行します。そのあと、踵の一番上の皮膚がすり減っていき、数か月後にはポッコリと滑液包の腫れが顔を出します。この腫れ、靴のかかと部分にあたると痛みを出すのですが、この状態のまま放置すると急性症状が引いたまま硬くなって残ることがあります。ひどい方には手術で腫れた滑液包を切除する方法なども進められる場合があるそうです。
滑液包炎は、比較的女性に多い外傷ですが、最近では男性にも多く見られるようになってきています。(ローファーのような靴を学生靴にしている学校の生徒さんや、就職してから革靴を常に履くようになった方などに多く見られるそうです。)
こうなる前の予防策としては、やはり筋肉にかかる負担を取り除くことが大きく上げられます。アキレス腱周りだけではなく、ふくらはぎ全体をマッサージしたり、踵や足裏のマッサージをするのも効果があるようです。あとは、履く靴は入念に選ぶこと。ヒールやパンプスばかりを履くのではなく、ゆったりとしたスニーカーなどを履く日を決めて、足にかかる負担を極力少なくすると予防につながるそうです。
また、新調した靴は徐々に慣れてくるものとはいえ、一週間やひと月立っても違和感しかない場合は潔くあきらめるのも一つの手であるようですね。
以上となりますが、いかがでしたか?
春先とはいえまだまだ冷えも強く、足のトラブルも多いこの頃。
もしお抱えでしたら、一度はるかぜ鍼灸接骨院にお越しください。